なぜプロが田母神氏批判本を書いたのか

プロがなぜ素人叩きのため出版までしたのか。


 梅田正巳著「近代日本の戦争」はいわゆる「田母神論文」をターゲットにして書かれたものです。田母神氏はよく知られている通り、航空自衛隊の幕僚長だった人です。同氏が平成20年(2008年)にマンションやホテルを全国展開している企業「アパグループ」が募集した懸賞論文で最優秀賞を獲得し10月末にその内容がわかり、政府見解と異なる、とされ、問題視されました。この最優秀賞の論文が「日本は侵略国家であったのか」いうタイトルのものです。このとき歴史家たちは「田母神論文」を猛バッシングしました。田母神氏は「定年退職」という形で自衛隊を事実上解雇されました。
 
 田母神氏は軍事のプロではありますが、歴史のプロではありません。プロの歴史家たちは田母神氏の論文を批判しましたが、梅田正巳氏は著書まで書いて批判しています。梅田氏は沖縄戦基地問題、安保、防衛、憲法、歴史、教育の書籍を編修・出版しており、歴史に特化した専門家ではないにしろ、ペンで飯を食ってきたプロです。プロが素人を批判するのに「本」まで出版するのは驚きです。いったい何がそうさせているのでしょうか。
 
「近代日本の戦争」P21〜22

「タモちゃん現象」


 (自衛隊を)更迭され、退職させられたのだから、普通なら悄然となるはずです。しかし田母神氏の場合は逆でした。
 まずテレビへの登場。各局のテレビに出演、胸を張って自説を述べ立てました。外国特派員協会でも講演しました。
 あわせて、次々と著書を出版します。問題発生からわずか一年くらいの間に、半分は共著、しかも対談、座談が含まれるとはいえ、10冊以上の著作を出版したというケースは、これまでに例がなかったのではないでしょうか。
 この異常としかいえないブームは、朝日新聞(09年5月3日付)によると、業界で「タモちゃん現象」と呼ばれているといいます。

 
 素人の言うことなど更迭されてしまえば、何でもなかったのにブームになりました。梅田正巳氏は脅威を覚えたのでしょう。田母神氏と梅田氏では史観が正反対です。梅田氏は戦後の史観、いわゆる東京裁判史観と見受けられます。これは戦後まもなくの頃、GHQによって日本断罪史を創られたもので、真相箱という番組や新聞各紙で「太平洋戦争史」という日本軍断罪の連載を行ったり、プレスコード※2や検閲で言論封殺し、焚書をして連続の歴史を抹殺し、東京裁判で戦犯を仕立て上げ刑を執行し総仕上げし、日本人へ刷り込みを行いました。GHQに従わなければ、公職追放などの恐怖があり、食糧難でしたので食っていけない時代がありました。講和条約締結後もGHQが持ち込んだマルクス思想の亜流であるフランクフルト学派※1の暗躍によって東京裁判史観は継続され史観の主流として現在に至っています。つまりこの東京裁判史観というのは戦後既得権益者、敗戦利得者が守らなければならないものであり、その正反対の史観を持つ田母神氏が進出してくると飯の食い上げとなり、なんとしても阻止したいわけです。素人の言ったことだからとしてほっておけなくなった。梅田正巳氏の著書にはその焦りが伺え、少々乱暴な言葉を使ってあるところもあり、なんとしても田母神氏を潰したい、既得権益を守りたいという思いが感じられます。



※1 フランクフルト学派・・・知識人向けマルクス主義 関連記事「フランクフルト学派http://blogs.yahoo.co.jp/jjtaro_maru/21995258.html
※2 プレスコード・・・GHQの報道規制 関連記事「プレスコードは生きている」http://blogs.yahoo.co.jp/jjtaro_maru/24628916.html


添付写真
 田母神俊雄(PD)

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