あるのにナイ、ないのにアル、自衛隊

 デュラン・れい子著「一度も植民地になったことがない日本」を読んでいると、れい子さんの夫(オランダ人?フランス人?)がこう言っています。イラク戦争あたりの頃の話と思われます。
 
「なーんだ。やっぱり日本には軍隊があるじゃないか!」
 
 れい子さんの夫は昭和49年(1974年)に日本に来て日本の高度成長、日本人のエネルギッシュさに驚いていました。そのとき、日本には軍隊はない、と思っていたようです。
 
「いったい全体なんだったんだ、あの昔の日本人は!みなインテリでまじめな人たちだと思っていたのに」
「彼らは口をそろえて『日本は平和憲法だから軍隊はない』と言ったんだぞ。だが自衛隊は結局、軍隊と同じじゃないか!なぜ『軍隊はないが、自衛隊はある』と言ってくれなかったんだろう」

 れい子さんの話では自衛隊イラク派兵が決まって以来、自衛隊の存在がヨーロッパの一般の人々にも知られるようになり、驚きを隠さない人が多かったといいます。日本通のイギリス人は以下のように表現したといいます。

「あるのにナイ、ないのにアル。日本の自衛隊はまるで禅問答」

 さらにヨーロッパの人からすれば自衛隊イラク派兵も銃も戦車も大国日本の軍隊がオランダ軍に守ってもらっているのも謎だし、日本が米国を支持したのなら犠牲も覚悟の上が世界の常識なのにサマーワが安全か否かの調査に行くというのは、何のことやら意味不明。イラク派兵の是非はあるでしょうが、れい子さんは自衛隊の活動はテロが起きる前にやるべきではないか、日本がイラクアメリカの話合いの場は作れないか、と問いかけて大国日本は不思議の国になるばかり、と述べています。

 こうなっているのはGHQ憲法九条があるからなのですが、昭和25年の朝鮮戦争で日本は警察予備隊を組織しています。これは再軍備であり、特別掃海隊は戦死者1名、重軽傷者18名を出しています。それまでマッカーサーなどが説いていたのは日本を非武装中立にして国連によって安全保障を確保すべき、というもので、実は憲法九条はGHQに潜んでいた共産主義者が革命を起こしくするために考えたことであり、「真っ赤ーさー」は操られていたようなものです。占領下で既に九条は国際情勢に合わないものとして破綻しています。講和条約で素直に破棄しておけば日本の自主性は高まり、日米安保なども異なった形になっていたでしょう。拉致問題も起きなかったでしょう。残したために「憲法九条が平和を守った」などというGHQ隠れ共産主義者フランクフルト学派の亡霊に取り付かれた妄想者が叫ぶのです。
 
 中共はミサイル300基の照準を日本に合わせており、核弾頭も含まれているといいます。東シナ海を脅かす中共マラッカ海峡へもミサイルの照準を合わせています。インド洋にも中共の軍艦がうろうろしています。とうとう海軍は東シナ海を南下し、太平洋の制海権を得ようとしています。どれも日本のシーレーンですよ。台所直結の話です。中共にとって目障りなのは沖縄の米軍基地。与那国に自衛隊配置させたくないのも中共。日本はどうすればよいか自然にわかろうものです。
  
 はやく普通の国家になろうよ日本。


 
参考文献
 「一度も植民地になったことがない日本」デュラン・れい子著
 「日本国憲法無効宣言」渡部昇一南出喜久治 共著
 「昭和天皇論」小林よしのり
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 GHQ憲法九条から生まれた悲しいウソ  http://blogs.yahoo.co.jp/jjtaro_maru/22464650.html

自衛隊
http://www.youtube.com/watch?v=ru8E1fLA4Ps
http://http://www.youtube.com/watch?v=ru8E1fLA4Ps