相撲と神話
昨年、生まれて始めて両国国技館で大相撲を観戦しました。正面のマス席だったので大相撲の迫力を十分堪能できました。
相撲の起源は日本書記では垂仁天皇(すいにんてんのう 11代)の時代にあたるとされており、出雲出身のノミノスクネが強力で知られるタギマノケハヤという人物と角力(相撲)をとって見事に破ったというもので、宮廷では両者の対決があった7月7日を相撲節会の日とし、ノミノスクネは朝廷に仕えるようになったというものです。また垂仁天皇は殉死の習慣を快く思っておらず、ノミノスクネの献策によって殉死をやめさせ、出雲より土師(はじ)を召しだして埴輪(はにわ)を作らせました。
古事記はもっと古く、天照大神(あまてらすおおみかみ)が因幡の白兎で有名なオオクニヌシが治める葦原中国を取り上げようと武力行使にでます。このとき使わした中にタケミカヅチという神がおり、オオクニヌシの子、タケミナカタと腕比べをします。タケミナカタがタケミカヅチの手をつかむと、タケミカヅチの手が氷の柱となり、剣の刃に変体します。さらにタケミカヅチはタケミナカタの手を握りつぶして放り投げてしまいます。これが相撲の起源とするものです。
こうして相撲は神事としての性格が強いものとして受け継がれていきます。
天皇陛下が相撲をご覧になるとき「天覧相撲」といいますが、聖武天皇(在位724年 - 749年)宮中の庭で相撲を観賞したのが始まりのようです。
昭和天皇は大の相撲ファンで、今上天皇はそれを引き継がれており、初場所の何日目かを両陛下でご覧になります。
参考文献
「日本の『神話』と『古代史』がよくわかる本」日本博学倶楽部著 島崎普監修
「天皇陛下の全仕事」山本雅人著
参考サイト
WikiPedia「相撲」「垂仁天皇」
添付画像
国技館にて(JJ太郎撮影 PD)