天皇皇后両陛下の福祉施設訪問と被災地お見舞い


 天皇皇后両陛下は年3回福祉施設をご訪問されています。
 
 子供の日前後・・・児童福祉施設
 敬老の日前後・・・高齢者福祉施設
 障害者週間前後(12月3〜9日)障害者福祉施設

 このほか両陛下は皇太子時代より特に思いをかけられていることにハンセン病患者のことがあり、昭和50年(1975年)には沖縄の「沖縄愛楽園」を視察されています。両陛下は地方行幸啓の際に周辺に療養所があった場合、必ずと言っていいほど訪問されています。大正天皇の皇后、貞明皇后ハンセン病の予防救済に尽力されていたことを受け継がれているのだと思います。

 両陛下は国内に災害などがあると災害後間もない被災地にお見舞いに行かれています。最近では平成19年の新潟中越沖地震が挙げられます。

 こうした皇室の福祉には伝統的なつながりがあり、日本最初の福祉は奈良の大仏を作った聖武天皇の皇后、光明皇后が開いた悲田院、施薬院といわれています。

 明治以降、主に皇后陛下が福祉に力を入れられ、昭憲皇太后東京府養育院東京慈恵医院に多額のお金を下賜、看護学校の卒業式にご出席されたり災害や事故があると慰問し、お金を下賜しています。また聾学校や身障者の保護に熱心でした。現在の皇室の福祉の取り組みは昭憲皇太后が原型を作ったといわれています。韓国で福祉活動をされた李方子妃殿下もこの影響を受けてのことでしょう。
 
 赤十字には「昭憲皇太后基金」というのがあり、明治45年(1912年)の第9回赤十字国際会議で昭憲皇太后が寄付した10万円(現在の約3億5000万円)をもとに創設され、その利子は各国の赤十字社に配分して保健衛生事業や災害救護活動に役立てられています。ちなみに美智子皇后陛下は現在日本赤十字社の名誉総裁をお務めになられています。

 天皇皇后両陛下の福祉への思いは「大御心」であり、それは歴史的に受け継がれているものです。常に天皇皇后陛下は国民とともにあるということです。こうしたことを本来、国民は知るべきですが、マスコミもほとんど報道しませんし、学校でも教えません。

小林よしのり
「惨事で人を信じられなくなるニュースばかりでなく、皇室の『大御心』を報道したほうが、世の中に『無私』の精神を伝播できて、私利私欲だらけの虚しい事件を少しは減らせるのではないか」

 まったくその通りだと思います。



参考文献
 「天皇陛下の全仕事」山本雅人著
 「天皇論」小林よしのり

添付画像
 皇居のお堀を撮影(JJ太郎 PD)

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