チベット問題に沈黙する平和・人権団体

外出しても、何を叫んでも、殺されないこと

これがチベット人が望んでいる「自由」であり、この声を日本の平和団体、人権団体はどう捉えているのでしょうか。

 2008年3月10日のチベット僧侶による400人規模のデモに端を発した中共当局のチベット人弾圧では日本の平和団体、人権団体は一様に沈黙を守ったといいます。
 ジャーナリスト野村旗守氏の記事をみると3月18日になってようやくアムネスティー・インターナショナルの日本支部中共大使館宛に抗議書簡を送ったとのことです。
 3月26日に日本ペンクラブは「チベットの事態を憂慮し、言論表現の自由と人権の尊重を求める」という声明を出すに留まっています。
 ピースボートは4月3日になってようやく声明。

 野村氏の記事では米兵や自衛隊の不祥事やイラク問題、中東問題にはガンガンに声をあげる日本国民救援会、自由法曹界、九条ネット、日本ジャーナリスト会議バウネット・ジャパンは沈黙したと述べています。
 このほかジャーナリスト水間政憲氏の記事でも反戦共同行動、反戦アクション、ストップ「報復」戦争・市民の会も沈黙したと述べています。

 1995年に北京女性会議というのが行われ、亡命チベット人女性がチベットにおける迫害状況を紹介し、世界に伝えて欲しいと強く訴えました。この会議は外国人5000人が参加しましたが、日本女性たちはチベット人女性の声を冷淡に無視したといいます。たまたまチベット問題を初めて知りショックを受けた日本女性が、チベット人の声を日本で伝えようとして妨害にあったそうです。

 現在進行形の大虐殺、世界を震撼させる現代版ホロコーストに申し訳程度しか声を出さない、あるいは沈黙するこれら平和団体、人権団体が平和や人権ではなく、別の目的で動いていることは明らかでしょう。



参考文献
 オークラ出版チベット大虐殺の真実」
   『日本の人権団体は黙ったままか』野村旗守
   『日本=チベット化の跫音が聞こえる』水間政憲
 「アジアの試練 チベット解放はなるか」櫻井よし子編
   『国境あり人権団体のチベット女性見殺し』酒井信彦

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