チベットに何があるのか

 1941年9月に英領インドの解放のために日本陸軍藤原岩市少佐以下10名程から構成された特務機関であるF機関というものがあります。桐蔭横浜大学ペマ・ギャルポ教授はこの藤原岩市少佐に戦後の1970年に会ったことがあり、藤原氏の自宅にいくと大きな世界地図があり、そこにはチベットの河の河川すべてに線がひかれていて、河川の深さや流れのスピードを測ったり、水量などを計測した数値が事細かに書き込まれていたと述べています。これは何のためなのかと聞くと「チベットにアジア全体に供給できるような水力源を作る考えがあったんだ」と述べたそうです。
 中共チベットにこだわる理由の一つにこの「水」があるといわれています。インドシナに流れるメコン河、サルウィン川、インドのガンジス川パキスタンインダス川とアジアのほとんどの大河がチベット一帯をを水源としています。チベットを押さえることはアジアの蛇口を握ることなのです。命綱を握った上で、ラオス、タイ、ミャンマーの国境「メコンデルタ経済圏」へ投資して経済支配権をとっていこうとしています。また自国の膨大な水の需要をまかなうことも必要であり、雲南省に多くのダムを建設しています。

 このほかチベットには莫大な資源が眠っており、鉱物資源のほか森林資源もあります。しかし中共人には山をもとに戻すための植樹という考えがないらしく、山が丸坊主になれば次を探すという行動パターンのようで、この森林伐採は深刻な環境問題になっています。

 あと良く知られているのが軍事拠点としての天然の要塞となりうること、増えすぎた中共の人口の受け入れにすることがあります。そして今では観光の収入も欠かせないものとなっています。チベット自治区に訪れた旅行者は2007年には400万人を突破(前年比60%増)となりチベットの地域のGDPの70%を占めるといわれています。そしてそこに民族融和政策の「ショーケース」として政治的な利用価値があるのです。それから奪った財宝で「大チベット展」を開き、収益を得て、「チベット文化を大切に保護している」とアピールしています。これに加担しているのが朝日新聞とTBSです。

 こうしてみると共産党一党支配がある限り、チベット独立あるいは高度な自治は絶対に譲らないものと思われます。




参考文献
 オークラ出版「世界に愛された日本」『チベットと日本の百年の友情』ペマ・ギャルポ
 「チベット問題を読み解く」大井功著
 WiLL2009・12『中国の悪魔の所業 チベット民族浄化政策』有本香
参考サイト
 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所
   環境問題 Environment 森林 http://www.tibethouse.jp/enviroment/envi01.html
 WikiPedia「特務機関」


奪った財宝でチベット展 加担するのは朝日新聞とTBS
   「聖地 チベット展」 http://www.seichi-tibet.jp/

「聖地チベットポタラ宮と天空の至宝〜」展に関して日本の皆様へのお願い
 2009年9月28日 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所
   http://www.tibethouse.jp/news_release/2009/090928_appeal.html
   
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