フィリピンは親日か

フィリピンは反日だと教えられてこなかったか?


 私は以前はフィリピンはどちらかというと反日の国だと思っていましたが、あるとき、フィリピンの独立記念ポスターに日本軍がアジアを開放していることが描かれているのを見てびっくりしたものです。

 フィリピン大学のエルビディオ・サンタロマーナ助教授は朝日新聞(平成3年8月13日付)に以下のような寄稿をしています。

「おそらく日本で考えられているほどには、フィリピン人の対日感情は悪くない。単純に『良い』とは言い切れないまでも、一般的に前向き、肯定的に受け止めていると言える」

「(フィリピンでは)「日本軍国主義の復活」に対する猜疑心が消えていないことも事実だ。『友好的な国』でありながら『信頼度』が低いのも、この点と関係しているようだ。
 ただ、主にそうした猜疑心や批判を展開しているのは、たいてい日本のいわゆる『平和主義者』とか左派系の様々な市民団体等を含む非政府組織(NGO)などと密接な関係を持つ、フィリピン側の大学人やNGOなどの関係者らであることに注目すべきだろう。
 特定のイデオロギーを持つグループなどが、政治的な意図を隠して、フィリピン側の記憶を掘り返すように猜疑心を必要以上にあおっているように思えてならない」

 朝日新聞がよくこのような寄稿を載せたと思いますが、まあ、だいたい日本では戦後GHQがまいた捏造と歪曲の歴史を反戦だとか、平和だとか、人権だとか、叫ぶ人が引き継いでいますから、そういう人たちとシンパシーを感じるフィリピン人が思想的なものに加えて、ある国の政治的意図に加担しているということなのでしょう。

 フィリピンはアメリカ統治が巧妙でうまくいったせいか、アメリカ史観に偏重しているといいます。しかし、そこから抜け出そうと言う動きがあり、戦時中のアメリカ軍によるマニラ解放は「マニラ再占領」という捉え方がされてきており、マニラ市民の虐殺というのはアメリカ軍の艦砲射撃のせいだったという指摘が出てきているそうです。こういう動きは1990年代に入り、米軍が撤退したのも一因かもしれません。フィリピンでは歴史の再評価が起こって大東亜戦争の捉え方が変わってきており、フィリピンの高等学校で使われている「アジア民族の歴史」の教科書には日本の歴史が神話の時代から現代まで偏りなく、実にうまくまとめられて記載されているといいます。

 マニラで「フィリピン戦線の日本兵」という本がバカ売れしたことがあるそうです。戦時中の日本兵のことを色々な証言で集めたもので、アルフォンソ・P・サントスという親日家の方が出版したものです。日本語訳は昭和63年に出ており、私も古本で入手して読んでみました。なるほど、証言なので想像や創作が随分入っていると思われる箇所も多々ありますが、フィリピン人はよく日本人を観察していたのだと感じました。子供にまつわる話がいくつかあり、それが印象的で日本人が子供好であることもよく見ていると思います。また両民族とも「恩」を大切にする共通の価値観があるようです。

 前述のサンタロマーナ助教授は「日比両国はそれぞれに歪んだイメージに反応すると不幸な結果を招く」と述べ「緊密協議でアジアの信頼高めよ」と主張しています。日本は早くGHQがつくった東京裁判史観から抜けだし、親日的なアジア諸国と協力関係を深化させていくべきでありましょう。いつまでも敗戦利得者のいいようにされ、某国の情報工作に負け続ければいずれは亡国となります。



参考文献
 「アジアに生きる大東亜戦争ASEANセンター(編)
 「世界から見た大東亜戦争」名越二荒之助(編)
 「フィリピン少年が見た カミカゼ」ダニエル・H・ディソン(著)
 「フィリピン戦線の日本兵」A・P・サントス(著)/瓜谷みよ子(訳)

添付画像
 マニラへ向けて進軍する日本軍(昭和17年1月 PD)


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