東京裁判を傍聴した人


 神奈川県の白鳥誠一さんは「正論」への寄稿で東京裁判に傍聴行ったときのことを書かれていました。このとき、清瀬弁護人が「国際法、国際慣行に照らして、当法廷で戦争犯罪人を裁く権限はない。しかも日本は自存自衛のために戦ったもので、起訴状に該当するものがなく全員無罪」と弁じた姿を鮮明に記憶しているそうです。
 白鳥さんは物事には「光」と「闇」が表裏一体となっていて、古今の歴史は常に勝者の歴史観で綴られ、敗者にも光があることを抹殺されてしまうと述べて検閲によって東京裁判は正しいと日本人は洗脳された言っています。白鳥さんは清瀬博士は「日本人の光」と気づき、「日本国の日本人」を意識して今日まで過ごすことが出来たと述べています。
 白鳥さんは非常にいい機会に恵まれ「光」を見たのでしょう。しかしながら多くの日本人は「影」ばかり見せられたばかりか捏造と歪曲の事実を刷り込まれ日本人として誇りを失ってしまったと思います。


清瀬一郎弁護士

「この裁判の最中に、毎日流されていった法廷記事なるものは、半分は嘘であった。司令部が新聞を指導し、いかにも日本が悪かったのだ、日本軍人は残虐行為ばかりをしておったのだと、日本国内はむろんのこと、世界のすみずみにまで宣伝した。しかもわが方としては、これに対抗する手段は封ぜられていた。判決は下されても、判決批判はいっさい禁ぜられていた」

「それゆえ、世間では日本の旧軍人は、戦時中敵国俘虜の虐待や婦女の陵辱ばかりしておったのかしら、日本政府は強盗やギャングのような侵略戦争の共同謀議ばかりしておったらしい。マッカーサーは偉い。マッカーサーのおかげで、天皇陛下は戦犯ともせられず、お助かりになったのだ、というような感想を深く国民に植え付けてしまった。ほんとうは、かかる感想は大いにあやまっておるのだが、しかしこれが誤解だといっても、今では世間は信用しない」
 我々はこのようなウソの歴史を次の世代には残すべきではありません。誇りある歴史、清瀬博士のような毅然とした日本人がいたことを伝えたいものです。



東京裁判弁護側冒頭陳述より

 われわれがここに求めんとする真理は、一方の当事者が公然と正しく、他方が絶対不正であるということではありませんぬ。人間的意味における心理は、往々人間の弱点に包まれるものであります。われわれは困難ではありませうが、しかし、公正に近代戦争を生起しました一層深き原因を探求せねばなりませぬ。平和への道は現代の世界に潜在する害悪を根絶するにあります。近代戦悲劇の原因は人種的偏見によるものであろうか、資源の不公平配分により来るのであろうか、関係政府の単なる誤解に生ずるのか、裕福なる人民、または不幸なる民族の強欲、また貪婪(どんらん)にあるのであろうか、これこそ人道のために究明せられねばなりませぬ。
 起訴状によって示されたる期間中の戦争ないし事変の真実にして奥深き原因を発見することにより、被告の有罪、無罪が公正に決定されるのであります。これと同時に、現在、または将来の世代のために恒久平和への方向と努力の方途を指示するでありましょう。


参考文献
 産経新聞社 別冊正論「遥かなる昭和」
 「パール判事の日本無罪論」田中正明
 「秘録・東京裁判清瀬一郎著
添付画像
 極東国際軍事裁判市ヶ谷法廷大法廷(PD)


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