白人国家の満州侵略計画

白人どもは満州を狙っていた。


 昭和6年(1931年)9月18日の柳条湖事件をきっかけに満州事変が勃発しました。そして翌年、日本関東軍主導のもと満州国が建国されました。

 国際連盟リットン調査団を派遣します。そして出た結論は「満州国を認めない」というものでした。しかし、日本の権益は認められており、満州の民は支那の統治に反対する意向を示していたため、日本政府は連盟の勧告を受け入れても、満州は再び建国に向かうだろうと考えていました。

 ところがリットン調査団の調査の裏で白人国家らが陰謀を張り巡らしていたのです。日本の外務省は嘱託の三浦幸介らの秘密機関に命じてリットン調査団を監視していました。昭和7年5月15日、調査団がは最終調査をおえて満州から引き揚げる1ヶ月前のこと、ソ連軍極東情報機関の長がハルビンのホテル「モデリン」でリットン卿と一時間会談し、アメリカのマッコイ中将と3時間会談していたことを突き止めました。ソ連国際連盟にも加盟していないし、アメリカとも国交がありません。不審に思った三浦はソ連軍極東情報機関の長(アレクセーエフ・ボグダン・イワノフ大佐)を尾行します。

 イワノフ大佐はハルビンから一人で牡丹江をへて、ウラジオストクに向かう専用列車の最後尾に乗車したので三浦らはこの大佐をおそって所持していたカバンを奪い、中身を確認したところ密約である協約草案が見つかりました。それは国際連盟の総会で日本がリットン報告書を受け入れた場合の密約でした。

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 ARA密約(アングロ・ルッソー・アメリカーナの略)

1.日本が満州に持つ特殊権益は認めるが、駐兵権は国際共同管理委員会の決定による制限を受ける。
2.国際共同管理委員会に委ねられる地域の一般行政は、次の諸国が行う。

 奉天省アメリカ合衆国
 吉林省:グレート・ブリテン連合王国(イギリス)
 黒龍江省ソビエト社会主義共和国連邦
 熱河省フランス共和国、ドイツ共和国、イタリー王国
 
 この協約の内容および協約の内容は一切公表せず、秘密を厳守する。

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 さらにアメリカとソ連の付属秘密議定書もあり、黒龍江省ソ連が独立させ、その後アメリカに譲り、その見返りに借款の供与と信用状取引に関する一切の便宜、関税の最恵国待遇を約束するというものもあったのです。白人国家らが満州を分割してぶんどろうとしていたのです。特にアメリカは満州に目をつけており、鉄道王といわれたハリマンはこの密約に関係している可能性があります。またこの背後にはフリーメーソン系のイルミナティという結社がおり、謀略を企てたといわれています。

 三浦は外務省に報告しようとした矢先、関東軍憲兵に挙動不審者として捕らえられました。ARA密約を知った関東軍は驚きますが、満州の主導権を持ちたい関東軍は切り札としてこの事実を秘匿し、三浦を監禁しました。

 昭和8年2月14日、国際連盟はリットン調査報告にもどづく勧告書を発表しました。日本政府は受け入れの方針で総会の開催を待っていました。そこへ満州国執政顧問の板垣征四郎少将がとつぜん外務省を訪れ、ARA密約の写しを手渡し、国際連盟からの脱退を迫ったのです。そして日本政府は協議を行い、ジュネーブにいる松岡洋右に連盟脱退を伝えました。



参考文献
 光人社「騙しの交渉術」杉山徹宗(著)
 成甲書房「ユダヤは日本に何をしたか」渡部悌治(著)
添付画像
 新京(長春)市の吉野町(PD)

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