大東亜戦争は聖戦だった 〜 田原総一朗「なぜ日本は大東亜戦争を戦ったのか」(3)

最終回。


 ジャーナリスト田原総一朗さんが大東亜戦争について語っています。戦後の言論空間は「日本が侵略した」の一点張りで国民は洗脳されてきましたが、マスコミ関係者としては珍しくタブーを破る意見を出しています。

「それから大川周明はね、もともと社会主義がいいよという。この頃、マルクスがからんできてね、マルクス主義社会主義がいいよと、だんだん入っていくんだけどマルクス社会主義は単なる理屈だねと、やっぱり理屈には血とか骨が肉がなければいけない。血や肉や骨は何かというと天皇。でね、天皇社会主義なんです。これは国家社会主義、そういうものを造っていく。もともとこの人はクリスチャン。それが社会主義になって、国家社会主義になる。ところが大川周明万世一系天皇だというが、北一輝は違う。ちょうど北一輝が活躍する前に、ダーウィンが出てきてね、進化論ですよ。だんだん世の中が良くなっていくだろう、それまでは世界の人たちは昔は良かった、神代が一番よかった、平和で。だんだん世の中が悪くなるというイメージだった。これがそれまでの流れだった。神代が一番いい。どんどん世の中がダメになる。ところがダーウィンがそんなことはない、どんどん世の中は良くなる。人類は発展するんだと。どんどん世の中はよくなる、そういうところから学んだ北一輝は『万世一系なんてウソだろう』。

(中略)

 明治維新で世の中よくなった。もう一回良くしなければならない。明治維新で良くなったと思ったら資本主義で特別の配給ができた。金持ち。金持ちと軍閥というのが出来た。それから天皇の周りにね、わけのわかんないグループができたと。こういう奴をやっつけなければならない。一番北一輝がここでね、やはり金儲けは良くないんじゃないか。北一輝国家社会主義。一番カネ儲けないやつは誰だと。ようするに金儲けないのは軍隊だと。軍隊によって特権階級を潰す。それが二・二六事件

(中略)

 こういうね北一輝大川周明頭山満が戦前日本を大いに動かしている。戦前の日本にものすごい大きな役割をした。これが全くね、戦後、歴史の本には書かれていない。(なぜ戦後書かれていないかは)アメリカの命令もあり、アメリカの意向もあって、戦前の日本の楽しいことは書かない、戦前の日本の優れたところは書かない、日本の戦前のいいことは書かない、日本は悪い国だったと、こういうこと」
 頭山満はアジア独立指導者らが日本に来たとき大いに面倒を見ました。大川周明は結構知っている人がいるのではないでしょうか。そうです。東京裁判のとき、東條英機の頭を叩いた人です。

 この人は的確に国際情勢を掴んでおり、昭和5年(1930年)のロンドン軍縮会議のときに日本が弱腰で米国の要求に屈したとき、日米開戦を予言しています。

「繰り返して述べたる如く、米国の志すところは、いかなる手段を以ってしても太平洋の覇権を握り、絶対的優越せる地歩を東亜に確立するにある。そのため日本の海軍を劣勢ならしめ、無力ならしめ、然るに後にシナ満蒙より日本を駆逐せんとするのである。日本をしても若し適当なる時期において、かの如き野心の遂げらるべくもなきことを米国に反省せしむるにあらずば、米国の我国に対する傍若無人は、年と共に激甚を加え来たり、遂に我国をしてアメリカの属国と成り果てるか、しからずば国運を賭して戦わねばならぬ破目に陥らしむるであろう。ロンドン会議は日本の覚悟を知らしむる絶好の機会なりしに拘らず、ついに之を逸し去った」※1

 日本の外交はとにかく弱腰外交で、これを続けているとアメリカの属国になるか、アメリカと戦争しなければならなくなる、と予言しているのです。弱腰外交などどんどん追い詰められていくだけなんです。田原氏も書いていますが、こういう歴史を教えない。アメリカが捏造歪曲した歴史を教えこまれて「日本が侵略した」ことになっています。これでは未来に何も活かせません。今の政府は弱腰外交でしょう。柳腰外交などというバカまでいます。大川周明のことなど知っていれば外交のあり方の誤りに気づくはずです。

「(明治維新のとき)ヨーロッパの文明を全部入れて、天皇までがねモーニングを着て、宮中の晩餐会もフランス料理、全部ヨーロッパナイズ。そこでヨーロッパナイズはおかしいんじゃないかと、やっぱりヨーロッパじゃなくて、ここはアジアだと。ヨーロッパの国に全部アジアの国は植民地にされた。で、ヨーロッパの文明が全部入り込んできた。ちがう、アジアの文明というのがあるじゃないか。アジアの文明を打ち出さなければならない。といったのが頭山満であり、大川周明であり、北一輝。つまりヨーロッパの文明がバーンと入っている中で、そうじゃないアジアだーと。日本は明治維新でヨーロッパの文明をドーンと入れたの。ヨーロッパを真似したの。今度はアメリカとの戦争に負けてアメリカの文明をドーンと入れたの。今、東日本大震災がおきた。サカイヤさん(堺屋 太一?)、は三度めの敗戦、ボクは二度目の敗戦だと言っているんだけど、今度どこの真似するの?真似するものないんだよ。第一回目はヨーロッパの真似をした。第二回目は徹底的にアメリカの真似をした。第三回、今ね、真似するものない。だからこの本書いたんです。もう一回ね、日本て何だと考えよう」

 私はバーンと変わったときに失ったものを見直せば良いと思います。明治維新で失われたもの、それは江戸文明の優れた点。日本敗戦にバーンと変わったもの。それはGHQの政策を見てみればわかります。



※1 徳間書店「GHQ焚書図書開封2」西尾幹二(著)より

添付画像
 昭和18年の大東亜会議の写真(PD)

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2011.05.06放送 「なぜ日本は大東亜戦争を戦ったのか」
http://www.youtube.com/watch?v=ham6tEWRGhQ