大日本帝国の輝かしい歴史
長い三列縦隊の軍艦が三角旗をはためかせ、天皇自身が見守る中、観閲台の前を威風堂々と進んでいったことだろう。中央隊列を行くのは、あわせるとごく短時間で何キロも離れた標的に向けて数千トンの鋼鉄製強力砲弾を舷側斉射する能力を持つ、戦艦十隻と重巡洋艦十八隻であろう。
中央隊列には戦艦大和が含まれていただろう。世界最大、最重要装備の戦艦で、四十六センチ砲、四十センチの砲塔装甲で、二十七ノットまで速度を上げることができ、世界の主力艦のティラノサウルスである。
(中略)
この隊列の後部と殿には、正規航空母艦六隻と軽航空母艦四隻が航行し、それらの堂々たる飛行甲板には、アメリカ軍がすぐに経験することになる何百キロ離れた標的に破壊的空爆を仕掛けることができる数百機もの爆撃機と、その他の戦闘機が上空をうなりあげて飛んでいただろう。それらを操縦するのは空母艦載機の場合と同様、世界で最も厳格に選抜された経験豊富な海軍パイロットたちである・・・
これはジェームス・B・ウッド著「太平洋戦争は無謀だったのか」の中で著者が日米開戦を前に天皇陛下の観閲式があったら、と想像して書いているものです。(大和は開戦後に完成したので本当は登場しない)随分と輝かしい大日本帝国の海軍を描写しています。
これを読んだとき、米国人が、へえ、と思ったものです。著者は米国ウイリアムズ大学教授で、フランスが専門の歴史学者です。ナチス・ドイツだったらアレルギーがあるのではなかろうか、などと思いました。戦前の日本はナチス・ドイツのファシズムとは異なるということを世界は認識してきているように思います。
2001年6月、アメリカの「タイム」誌がWEBサイトを通して「日本は過去に行った戦争に対して謝罪しなければならないか」というアンケート調査をしました。韓国人が大々的に動員をかけて「Yes」をクリックする運動を行いましたが、結果60%以上が、その必要なし、という答えを選択しました。「親日派のための弁明」の著者・金完燮(キム・ワンソプ)氏は大東亜戦争が欧州のファシズムとは性格が違うものという認識が広まっていると述べています。
デュラン・れい子著「一度も植民地になったことがない日本」で、れい子さんがフランス、ドイツ、マダガスカル、フィンランドの若い学生を自宅に招いたときのことが書かれています。マダガスカルの学生が突然演説を始めます。
「私たちのマダガスカルは、1896年にフランスの植民地になりました。でも、その前はアフリカで一番豊かな国だったから、フランスのことを悪く言う人もたくさんいます。そして日本に対しては、同じアジアの国として特別な感情をもっています」
「昔、マダガスカルに輸入される電気製品は全部フランス製でした。でも僕らもバカじゃない。それらの製造工場が台湾やマレーシアだということがわかると、直接輸入するようになりました。でも今、マダガスカルでは、新品の台湾製やマレーシア製よりも抜群の技術力を誇る日本製品のほうが中古でも人気があるんです」
マダガスカルの学生は大東亜戦争のことを言っているわけではありませんが、大東亜戦争で日本軍の特殊潜航艇がマダガスカルのディエゴに潜航し、その日本軍人はマダガスカルの地で戦死し、マダガスカルでは英雄視されているといいますから、この学生も知っているかもしれません。そんなところも含んでいる親日感情。マダガスカルに限らず、某三国以外のアジア・アフリカの日本評価はこのような形で欧州各国に伝わり時間をかけてこれまでの誤った認識を解いていっているのではないでしょうか。
参考文献
「太平洋戦争は無謀だったのか」ジェームス・B・ウッド著
「親日派のための弁明」金完燮著
「一度も植民地になったことがない日本」デュラン・れい子著
「世界から見た大東亜戦争」名越二荒之助編
参考サイト
WikiPedia「マダガスカルの戦い」
添付画像
1995年にフィリピン、マニラ市内に張られたフィリピン共和国独立記念日のポスター
共栄の教え http://www2.biglobe.ne.jp/~remnant/message015.htm より
(「大東亜共栄圏」と記され、日本がアジアを西欧支配から解放したことが描かれている)
かく戦えり〜 近代日本史〜 /戦士よ、起ち上がれ!
http://www.youtube.com/watch?v=Pjn2toKjDAw