政権に潜む日本破壊思想


 若狭和朋著「続・日本人が知ってはならない歴史」にはフランクフルト学派外務大臣が誕生したとき義憤を持った、と書いています。これは自民党政権時代の話であり、調べてみて誰だかわかりませんでしたがフランクフルト学派の思想は政治にも影響を与えています。
 フランクフルト学派は戦後GHQが持ち込んだ知識人向けマルクス主義で、ルカーチの理論にもとづいて人間を疎外している文化を破壊し共産主義へ導くためにあらゆる徳目や「価値」は批判されなければならないとするものです。
 
 神道 神社、家族制度、権威、性的節度、伝統、愛国心、国家、民族、尊敬心・・・

 現政権では千葉法相がわかりやすい。家族を壊しにかかっています。戦後、GHQは日本の家族制度を破壊しましたが、第二段階に入ったということです。GHQフランクフルト学派は二段階革命を考えていました。それが思想によって今も受け継がれています。夫婦別姓はロシアで大失敗したことがあり、親子関係が弱まり、不良少年が増え、離婚も増え、堕胎も増え、出生率が激減しています。千葉法相がこのようなことを知らないはずがなく、「破壊」したい意思があるということであり、その先の「革命」を目指しています。同氏は赤軍の過激派だったという噂があります。
 
 ちょっと前に郵政改革の話題が出ていたとき、仙谷由人国家戦略相が苦言を呈していたので、この人についてちょっと調べたら「地球市民」という言葉を好む人でした。「国家」というものを軽んじる思想が入っています。マルクス主義ユダヤ人からきていますから、国家を持たなかったユダヤ人のインターナショナリズム思考がフランクフルト学派にも流れているといえます。国家に価値をおかず、個人の価値の尊重であり、自由、平等、に価値をおくものです。ちなみに仙谷大臣は学生の頃は全共闘運動家の救援に奔走し、在学中に22歳で司法試験に合格、昭和46年(1971年)から弁護士活動を開始し、労組事件や日本教職員組合関連の案件を扱っています。
 
 原口総務相が「いかに国家を転覆させるか・・・」と口を滑らしましたが、表現を間違えただけでしょうか。私にはそうは思えません。福島瑞穂氏は男女共同参画基本計画策定で「ジェンダーフリー」や過激な性教育への歯止めをかけた現行規定を削除しました。
 
 鳩山総理も「日本列島は日本人だけのものじゃない」「国家というものがわからない」と言っていますから、フランクフルト学派の影響を受けているでしょう。ただ、鳩山総理の場合は、祖父の鳩山一郎氏の影響が強いと思われます。東北大学名誉教授の田中英道氏によると鳩山一郎クーデンホーフ・カレルギーという思想家の「全体主義国家対人間」を翻訳出版しました。これはフランス革命のスローガン「自由・平等・博愛」の「自由」が資本主義をつくり、「平等」が共産主義社会を生んだ、それに対して「博愛」という言葉で均衡をとろうというものです。この博愛に「友愛」という言葉をあてました。なるほど、「均衡」をとるという言葉から、鳩山総理がどっちつかずでどこにもいい顔ばかりして発言がブレるのはこれだったようです。「内閣のハーモニー」と発言したことがありましたが、これも「均衡」をとる「友愛」思想からきているのでしょう。ところが中央大学長尾一紘教授によるとこのカレルギーの思想の「友愛」は誰に対しても発揮するものではなく、精神文化の共通性のあるものに適用するものなのだそうです。ですので、鳩山総理の「地球市民的価値」の「友愛」はカレルギーとは異なると述べています。異質な「鳩山友愛」に変化したということでしょう。
 
 団塊の世代はGHQの置き土産であるフランクフルト学派イデオロギーをまともに浴びています。現在の政治、経済、教育、マスコミは団塊の世代が支配しているといってよいでしょう。ジャーナリストの山村明義氏は昨年の総選挙のときマスコミ現場の記者に聞くとほとんどの記者は「民主党では不安だ」と口にしていたといいます。それなのになぜ、マスコミが民主党を支持したかというとマスコミ上層部全体の雰囲気が、今回はかなり民主党を支持したからだという意見が多かったと述べています。マスコミ上層部は団塊の世代です。自民党よりも民主党のほうが左派リベラル色が強い。政権交代は思想的なものに染まった世代が引き起こした結果といえます。しかし、その思想の根本にある「日本を破壊し、革命に導く」を見抜き、革命といわれる先に何があるかを我々は見抜かねばなりません。それは子や孫の世代にも関わる国民が背負う大きな責任です。



参考文献
 「続・日本人が知ってはならない歴史」若狭和朋著
 「正論」2009.12『国と家族を破壊する亡国法案を告発する』土屋敬之
 「歴史通」WiLL2010.1『戦争犯罪人という烙印』田中英道
 WiLL2010.5月「外国人参政権は『反日』『反国家』」長尾一紘
 オークラ出版反日マスコミの真実2010」『マスコミ機能不全の構造』山村明義
参考サイト
 WikiPedia仙谷由人
 過激な性教育への歯止め削除 男女共同参画中間案、福島氏の意向色濃く http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000613-san-pol

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 フランクフルト学派  http://blogs.yahoo.co.jp/jjtaro_maru/21995258.html

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 鳩山一郎(PD)
 
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